東方M-1ぐらんぷり仮想審査員の戯れ言

東方M-1ぐらんぷりの仮想審査員として、幻想郷のお笑い発展のため、愛のある審査を心がけています。 東方M-1ぐらんぷり 東方 漫才 M-1 レビュー 感想

2017年11月

オータムリーブス ある秋の日の営業先にて その5

※当記事は、『東方M-1ぐらんぷり』の二次創作(『東方Project』『M-1グランプリ』の三次創作)作品です。


オータムリーブス


穣子「せーの、ぶどうをひとつぶどう? オータムリーブスです!」
静葉「やったことないですよ!? お客さんも私もびっくりしてる。よろしくお願いしますね」
穣子「どう、静葉? 最近食欲の秋やってる?」
静葉「食欲の秋やるってどういうことですか? 大食らいみたいに言わないで」
穣子「ちょっと食べかすが付いてる」
静葉「え!? やだ、どこ!?」
穣子「頭の上にカニが」
静葉「もーみーじー! 髪飾りを食べかす言うな! 仮に食べかすだとしてもどうやったら左側頭部に付くのよ」
穣子「だって静葉、食事の時いつも後頭部がぱかっと割れて口ができるでしょ?」
静葉「それエイリアンじゃないの! なにと間違えてるの! 私普通に口ひとつしかないですから」
穣子「え、口ひとつじゃ不便じゃない?」
静葉「その疑問は口ふたつ以上ある人が抱くやつですよ。穣子も口はひとつでしょうが」
穣子「え、私の口はふたつですよ?」
静葉「顔とどこにあるのよ」
穣子「下の口」
静葉「やめなさい!」
穣子「そっちの口は摂取できるモノが限られてますけどね」
静葉「だからやめろと! 何歳向けの漫才やるつもりですか。下の口の話は禁止!」
穣子「じゃあ、上の口の話に搾りましょうか」
静葉「搾っていきましょう。漫才も体型も」
穣子「……」
静葉「なんですか」
穣子「静葉、体重気にしてる? やっぱり食欲の秋やってんじゃない?」
静葉「やってませんよ! 変なところ拾うな! 上手いこと言おうとしてすべっただけです!」
穣子「自覚あるんだ」
静葉「いいから続けなさい!」
穣子「この季節、上の口で食べるものと言えば――」
静葉「上のっていうのいらない! 口だけで十分!」
穣子「この季節、やっぱり焼き芋が美味しいですよね」
静葉「まあまあ、そうですね」
穣子「実は私、副業で焼き芋屋やってましてね」
静葉「残念な神様ですね」
穣子「みなさん、焼き芋が美味しいんですよ」
静葉「はいはい」
穣子「今の時期、焼き芋を食べるしかないですよね」
静葉「ええ、まあ」
穣子「私、焼き芋屋もやってるんですよ」
静葉「ちょちょ、待って。穣子」
穣子「はい?」
静葉「へたくそか! 漫才通して焼き芋セールスするにしても、同じような台詞繰り返してどうするの!」
穣子「高度なステマ」
静葉「そういうのステマと言わない! 露骨に売りたい欲求が丸見えじゃないの」
穣子「最近、売り上げがさっぱり伸びなくて困ってるのよね」
静葉「焼き芋の季節なのに?」
穣子「そう。スカーレット姉妹がやってる有料献血よりも売れてない」
静葉「有料献血!? あの人たち、そんな商売やってんの!? 血を採った上にお金まで取るなんて、奴ら鬼か」
穣子「吸血鬼ですからね。なんかそういう性癖の常連がいるみたい。幼女に金出して吸わせたいっていう」
静葉「どっちも500歳オーバー!」
穣子「そんな商売は上手くいってるのに、うちの焼き芋が売れないのは納得いかない!」
静葉「焼き芋の季節に焼き芋が売れないってことは、穣子に問題があるんじゃない?」
穣子「私に?」
静葉「そうそう。接客とかちゃんとしてますか?」
穣子「してますよ! 私生まれてこのかた、接客のことしか考えたことない!」
静葉「接客のことしかって、逆に不安になる表現ですね。だったらいつもやってる接客、いまここでやってみてくださいよ。大丈夫かどうかチェックしてあげるから」
穣子「そりゃありがてぇ、恩に着るべ」
静葉「いきなり芋臭くならないで。いつも通りでお願いしますね」

穣子「コンコンコン! すみませーん! NHKの集金に来ましたー! レティさーん? いるのわかってるんですよ? レティさーん?」
静葉「待ちなさい!」
穣子「え。まだ入りですよ?」
静葉「そのジェスチャーはなに?」
穣子「ドアをたたいてる」
静葉「手に持ってるのは?」
穣子「焼き芋」
静葉「NHKの集金ってなに?」
穣子「そう言った方がお客さん出てきてくれると思って」
静葉「レティさん?」
穣子「冬の忘れ物」
静葉「あなた、いつも、焼き芋を訪問販売してるの!?」
穣子「そうですよ」
静葉「それ地方新聞の売り方。穣子、焼き芋屋さんって知ってる? 普通は人通りの多い道端に店舗構えたり、屋台で売り歩いたりするもんですよ。焼き芋持って一軒一軒回るのは効率悪すぎ」
穣子「ああ、なるほどね」
静葉「しかも『NHKの集金』って嘘、今の時代、逆効果ですよ。仮に出てきてくれても、録画されて動画アップロードされて、『ぶっ壊す』ネタにされますよ」
穣子「ぶっ壊すの?」
静葉「拾うな! 続けて続けて」
穣子「レティさん、こないだドンキで格安液晶テレビ買ったでしょう? 調べはついてるんで――」
静葉「集金の続きじゃない! 焼き芋売りの続きをやりなさいって言ってるんですよ。レティがドンキ行ってたとか、バラしてやるな」
穣子「ちょっとどうすればいいかわかんないんですよね」
静葉「焼き芋屋さん知らない? 『い~しや~きいも~♪』って売り歩くスタイル」
穣子「ああ! 見たことある! あれが焼き芋屋だったんですね」
静葉「焼き芋屋以外の何だと思ってたんですか。石焼き芋ってハッキリ言ってますよ」
穣子「おっけー、それでは気を取り直して……んっ、んっ、かっ、かっ、ま~ま~♪」
静葉「そんな喉ならして発声練習するようなものでもないと思いますが……」
穣子「まーまーまー♪」
静葉「……」
穣子「まーまーまー!!」
静葉「さっさとやりなさい!」

穣子「た~けや~、さお~だけ~♪」
静葉「待てコラ!」
穣子「なに、いきなり止めて。口悪いし」
静葉「いきなり変わってるからよ! それさおだけ屋! たしかに騒音仲間だけど」
穣子「騒音仲間って」
静葉「焼き芋屋さんでお願いします」
穣子「た~まや~、たま~だけ~♪」
静葉「たけやに引っ張られすぎ! なに!? たまや!? 花火か爆弾でも売ってるのか!? 捕まるよ! 焼き芋屋! 石焼き芋! ちゃんと思い出して!」
穣子「い~しや~、いし~だけ~♪」
静葉「墓石売りか!? 石しか売ってないのか!? でも、近づいてきてるよ」
穣子「い~しや~、焼く~だけ~♪」
静葉「惜しい! 惜しいけど、芋が足りない! 石焼いただけはただのプレート!」
穣子「い~もや~、いし~やき~♪」
静葉「そうそれ、やっと石焼き芋にたどり着きましたね。……じゃないですよ!? さおだけ屋のメロディに石焼き芋をのっける練習じゃないんですよ!!」
穣子「ごめん静葉、どんなだっけ焼き芋の歌」
静葉「石焼き芋のメロディ忘れる人初めて見ましたよ!」
穣子「ちょっと歌ってみて」
静葉「い~しや~きいも~♪」
穣子「ああ、そっちじゃなくて。童謡の方」
静葉「やっきいもやっきいもおなかがグー♪ ……って、なんでこのタイミングでグーチーパー!?」
穣子「ちょっとど忘れしちゃって」
静葉「いま必要ないでしょ! 穣子! 焼き芋売りの練習! 接客見てあげるって言ってるのに、全然接客までいかない!! ほかほかあちちのち、やってる場合じゃないよ!」
穣子「ほかほかって繰り返すんじゃなかったっけ?」
静葉「グーチーパーはいいから!! 石焼き芋!! ちゃんと売りに来なさい!」

穣子「い~しや~きいも~♪」
静葉「すみませーん。焼き芋ふたつください」
穣子「え!? ふたつでいいんですか」
静葉「ふたつでいいですよ。ひとりで食べますからね」
穣子「さっきのお客さんはひとりで20買っていきましたよ」
静葉「にじゅう!? どんな大食らいよ!?」
穣子「チルノ」
静葉「溶けるわ!」
穣子「冥界の亡霊」
静葉「50個でも足りないわ!」
穣子「博麗の巫女」
静葉「1個も買えないでしょ!」
穣子「1個も買えないの!?」
静葉「穣子、バレバレの嘘で購買意欲を駆り立てようとするのはやめましょうよ。1人分の相場はひとつかふたつですよ。焼き芋ふたつ、お願いしますね」
穣子「へい、お待ち!」
静葉「大将か!」
穣子「ご注文のぶどう二粒!」
静葉「焼き芋は!? なんでよ!? ぶどう!? 芋は!?」
穣子「え、焼き芋ってぶどうでしょ?」
静葉「あんた焼き芋知らないのか! いい加減にして!」
穣子「どうもありがとうございました」





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オータムリーブスの活躍はこちらから→第8回東方M-1ぐらんぷり


オータムリーブス ある秋の日の営業先にて その4

※当記事は、『東方M-1ぐらんぷり』の二次創作(『東方Project』『M-1グランプリ』の三次創作)作品です。


オータムリーブス


穣子「私がオータムリーブスです」
静葉「あたなと私でオータムリーブスです。よろしくお願いします」
穣子「私とあなた? ってことは私がオータム?」
静葉「そういうことじゃなくて!」
穣子「あなたはブス?」
静葉「こら! 変なところで切るな! リーはどこいった!?」
穣子「そこのカニ」
静葉「私の頭の髪飾りをカニ呼ばわりしないで! これは紅葉! オータムとリーブスでやってるコンビじゃないですよ、我々!?」
穣子「じゃあオータムって何?」
静葉「オータムは秋」
穣子「リーブスは?」
静葉「葉っぱ」
穣子「コンビ名、静葉しかいなくない!?」
静葉「ん? ちょっと待って、え!?」
穣子「オータムリーブスって、翻訳したら、アキシズハーズじゃん! なんなの、このコンビ名!?」
静葉「それは意訳しすぎ。たぶん。きっとね、オータムリーブスって秋の葉だから、紅葉とか枯葉のことよ」
穣子「モミジーズ」
静葉「そうそう」
穣子「結局静葉のことじゃん!」
静葉「あれー?」
穣子「モミジーズなんて名前で今後活動するなんて嫌よ!」
静葉「オータムリーブスですよ!?」
穣子「どっちでも同じ事。まさか、この私が、相方の名前しかのってないコンビ名で活動してたなんて……」
静葉「卑屈にならないで! ほら、名前なんて、記号みたいなものだし! あなたと私でオータムリーブス! これは未来永劫変わらないですよ」
穣子「静葉……っ」
静葉「穣子」
穣子「それじゃあ今日は、オータムリーブスの新しいコンビ名について考えていきましょうか」
静葉「穣子、私、たったいま未来永劫変わらないって宣言したばっかりなんだけど」
穣子「大丈夫よ。未来永劫は永遠じゃないから。今日変わるって気持ちが大事」
静葉「ちょっと本気で何言ってるかわかんない。未来永劫って熟語知らないでしょ」
穣子「お願いお願い! 検討するだけでいいから! 名前が変わって売れたコンビも外の世界にいるし! うぃんたぁ~ずとか、びぃふかれーとか」
静葉「季節と料理がまるきり違う! でもまあ、そこまで言うなら、しょうがないわね。あくまで、検討するだけだからね」

穣子「『おぉ~たむず』」
静葉「いまの流れ、言うと思った」
穣子「どうもー、秋穣子です」
静葉「秋静葉です」
穣子・静葉「おぉ~たむずです!」
静葉「うん。ダメでしょ。さすがに字面でパクりすぎ」
穣子「スカーレット家、さとりこいしはいいの?」
静葉「そこはいじるな!」
穣子「なんでスカーレット家は良くて、おぉ~たむずはダメなの?」
静葉「そこ掘り下げるの? スカーレット家はなんとなくリスペクト臭がするのに対して、おぉ~たむずはパクり臭しかしない」
穣子「違いがわからない!」
静葉「だからぁ、名前の響きというか、印象というか……いいよ! 触れたらいけない領域に到達しそうだから、次に行って!」
穣子「そう? じゃあ次」
静葉「はいはい次ね」
穣子「『静葉&穣子』」
静葉「語呂悪っ!?」
穣子「どうもー、穣子です」
静葉「静葉です」
穣子・静葉「穣子あん――」
静葉「ってもうコンビ名変わってる! 静葉&穣子ってコンビ名なら私から自己紹介しないとダメでしょ」
穣子「幽々子&妖夢みたいでカッコよくない?」
静葉「あそこは二人とも名前が3文字でヤ行はじまりだから、綺麗に聞こえるんですよ。我々みたいに二人の名前が、韻も踏んでない、文字数も違う、ってなると、言いづらいし、聞こえも不格好。耳がなんだかごちゃっとする」
穣子「なるほどなるほど。それじゃあ私の名前を静葉に変えましょうか」
静葉「ホワイ!?」
穣子「静葉&静葉」
静葉「それ、完全にコンビ名が私だけになってるけどいいの!?」
穣子「静葉です」
静葉「静葉です」
穣子・静葉「静葉&静葉です!」
静葉「って、頭おかしいでしょ!? 姉妹で同名って、紛らわしすぎますよ!」
穣子「じゃあいっそのこと、コンビ名を『静葉』にしちゃう?」
静葉「はい!?」
穣子「静葉です」
静葉「静葉です」
穣子・静葉「静葉です」
静葉「もうちょっとこれは、なにが起きてるのかわかんない。二人で私の名前言い合ってるだけじゃないの」
穣子「ちょっと待って」
静葉「なんですか」
穣子「コンビ名『静葉』にしちゃったら、相方の名前しかのってないじゃない!?」
静葉「その指摘、数十秒前にやったばかりですよ」
穣子「『静葉&静葉』にもどして考え直しましょう!」
静葉「それも私の名前オンリーですよ!」
穣子「ち、じゃあこれもボツだな」
静葉「いきなり柄悪くならないでください」
穣子「静葉、さっきから文句言いすぎ。文句があるなら、静葉も何か案だしてよ」
静葉「いや、私はオータムリーブスのままで良いと思ってますからね。案も何も」
穣子「そんなだから神社が持てないのよ」
静葉「そこいま関係ないでしょ!」
穣子「あ、神様で思いついた」
静葉「なんですか」
穣子「『かみさまぁ~ず』」
静葉「アウトだよ! せめてカタカナにするとかしてぼかして! ひらがなにするとモロだから! 新聞のTV欄で一般の幻想郷民がコンビ名見かけたら、『あれ? バカ●ディ幻想入り?』って世相がざわっとするよ。そんななかで私たちが出てきたら大炎上。紛らわしいってクレームが相次ぐところまで目に見えてる」
穣子「どうもー、穣子です」
静葉「静葉です……ってやらないよ!」
穣子「ち、ノリ悪ぃな」
静葉「豊穣の神が舌打ちしないで!」
穣子「シタウチーズ」
静葉「なにコンビ名みたいに言ってるのよ? なんでも伸ばしてズつければ良いってもんじゃないからね。あんたからまともな案が出ないなら、オータムリーブスはオータムリーブス! 変える必要ありません!」
穣子「シズハーズ」
静葉「ウエハースみたいなイントネーションで言わないで」
穣子「オータムリーブスについて気付いッターズことがあッラーズ」
静葉「なんでもかんでもズをつけるな! そのノリJKか!? 歳考えなさい! あと最後のやつは複数形にしたら一番ダメなやつ!! いくら八百万の神でも、そこは踏み越えちゃいけないサンクチュアリー!! てか、動詞にズをつけるな、紛らわしい!」
穣子「オータムリーブスって紅葉のことなのよね?」
静葉「そうですね」
穣子「ってことは、オータムリーブスって、実は静葉のことじゃなくて、静葉の頭のカニのことを指していることにならない?」
静葉「髪飾りを自然にカニと呼ぶな!」
穣子「静葉の本体って実はカニなんじゃない?」
静葉「……、……はあ?」
穣子「オータムリーブスというのは私でも静葉でもなくカニ。我々はカニによって操作されているただの傀儡だとしたら……っ!」
静葉「鬼気迫った表情をするな! 悲鳴を扇動するな!」
穣子「我々は操られてて、すでにカニによる幻想郷侵略計画が進行――」
静葉「ちょ、やめなさい! ホラーか!」
穣子「新たなる異変。カニのカニによるカニのための――あ、『カニーズ』っていうのは、どう?」
静葉「結局私じゃん! ……って、カニじゃないから!! いい加減にして!」
穣子「どうもありがとうございました」





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オータムリーブスの活躍はこちらから→第8回東方M-1ぐらんぷり


オータムリーブス ある秋の日の営業先にて その3

※当記事は、『東方M-1ぐらんぷり』の二次創作(『東方Project』『M-1グランプリ』の三次創作)作品です。


オータムリーブス


穣子「幻想郷もすっかりコンビニが根付いてきましたね」
静葉「唐突も唐突ですね。オータムリーブスです。よろしくお願いします」
穣子「特に最近、幻想郷内で勢力を伸ばしているのがサークルKサンクス!」
静葉「まあ、そうですね。サークルKサンクス……、外の世界で何があったんでしょうか」
穣子「ほら、お客さん全員スティックケーキ持ってる」
静葉「嘘はやめましょう。しかしまあ、スティックケーキって、小腹が空いたときにちょうど良い量だし、棒状だから手を汚さずに食べられるのが良いですよね。たったの100円で、軽~く本格ケーキの味が楽しめる! サークルKサンクスこだわりの商品ですよ」
穣子「いま、幻想郷ではサンクスが熱い!」
静葉「サークルKは!?」
穣子「名前が長いので略しました」
静葉「それ、略になってない。合併前の片方言ってるだけだから。サークルKサンクス。ちゃんと名前を覚えてもらいましょう」
穣子「サーサン」
静葉「その略はダサい」
穣子「サクサン」
静葉「それもバツ! 化学式が長そうな名前だし!」
穣子「K」
静葉「それはサークルKの一部。サークルとサンクスをKで連結してるわけじゃないから」
穣子「Kサン」
静葉「誰のイニシャルよ!? ネットの情報商材販促ページの下の方にある利用者の声か!」
穣子「サンケー」
静葉「それは他社。外の世界から乗り込んでくるよ」
穣子「サ」
静葉「一文字!? たしかにどっちも『サ』は入ってるけど!」
穣子「さっきさ、サでホットサンド買ってさ」
静葉「ささささうるさい! サークルKサンクス! 略すところありません! サークルKサンクス、サークルKサンクス、みなさん、名前だけでも覚えて帰ってくださいね」
穣子「ここは?」
静葉「『ヒザ』とか言うわけないから! なんでいまヒジ指した!? 10回クイズやってない!」
穣子「さてこの漫才中、私たちは何回『サークルKサンクス』と言ったでしょうか!? 正解者の中から抽選で10名様に――」
静葉「そんなキャンペーンやってない! そんなこと勝手に言うと、本気でサークルKサンクスさんに怒られる!」
穣子「あ、いまのでちょうど10回言いましたよ」
静葉「え、そうなの? ……、……、9回じゃないの! いい加減にして!」
穣子「シェリエドルチェもよろしく! どうもありがとうございました」





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オータムリーブスの活躍はこちらから→第8回東方M-1ぐらんぷり


オータムリーブス ある秋の日の営業先にて その2

※当記事は、『東方M-1ぐらんぷり』の二次創作(『東方Project』『M-1グランプリ』の三次創作)作品です。


オータムリーブス


穣子「静葉、今日はあなたに伝えたいことがある」
静葉「なんですかいきなり。オータムリーブスです。よろしくお願いします」
穣子「あなた、村の一部の女子の間で、ファッションセンスが良いって人気があるのね」
静葉「あら珍しい。穣子が素直に私を褒めるなんて。そうですね。知る人ぞ知るって感じかしら」
穣子「私、この前村の収穫祭に行ってきたんだけどね」
静葉「ああ、行ってましたね」
穣子「そのとき私に近づいてきた村の女の子が、静葉の服褒めてたのよ。『いつもブログ見てます!』『静葉様、きれいですよね』『あたしも見習いたいです!』って。私に向かって」
静葉「ありがたいことですね」
穣子「でね。そのあと、その子、『それにひきかえ穣子様はダサい』って、私のことを指さして笑ったの。私、唖然としちゃって、何も言い返せなかった」
静葉「そりゃ笑われるでしょうよ。だって御覧なさい。頭にブドウのせてるのよ。しかも芋臭いし」
穣子「だからね、静葉、今日はちょっとあなたにアドバイスして欲しいのよ」
静葉「なるほど。アドバイスですか。私に身だしなみについて習いたいと? そういうことなら協力しましょう」
穣子「人の服をダサいとか言う女の子を言いくるめる方法を教えてほしいの」
静葉「そっち!?」
穣子「わざわざ近づいてきて、服のダメ出しするような女の子の気持ちとか全然わかんないからさ。しかも、頭にカニのっけてる静葉のセンスを褒めるようなマニアックな子だし」
静葉「カニじゃなくて紅葉! まって、これって私が馬鹿にされてるの?」
穣子「私、自撮りとかしないし。自撮りした写真をブログに上げて今日のこだわりポイントとか公表しないし。ネタがない時に空とか猫とかの写真撮らないし。改行と空行だらけの記事にツイッター連携させないし。地味な女友達をダシにして自分だけがっつりカメラ目線の、自分は華がありますよアピールしたような写真を、ツイッターのアイコンとかにしないし。蛇の道は蛇に聞くのが一番だと思ったの」
静葉「あ、これ、本格的に私のこと馬鹿にしてんのね。だったらごめんですよ。言いくるめる方法とか、意味がわかんないですし」
穣子「お願い、静葉にしかできない相談なの」
静葉「いやですよ」
穣子「私が村の女の子やるから、静葉は私やって」
静葉「逆でしょ!? なんで私があんたやるのよ」
穣子「逆じゃないでしょ! あんたが私やらないと、私が、私がどうやって女の子を言いくるめるのか、理解できないでしょ」
静葉「ちょっと『私』が三回出てきて途中からわかんなくなった」
穣子「やってくれる?」
静葉「やらない」
穣子「そういうところだからね?」
静葉「なにが」
穣子「信仰が得られないの! ノリ悪すぎるのよ。今の時代、人と人とのつながり、会話力って大事よ? せっかく村の人たちが開いてくれてる収穫祭、毎年私だけ出てるの、あれ、なんで静葉こないの? コミュ障で根暗、人前に出るのが嫌い。その癖プライドだけは高い。自撮りした写真ネットでこっそりさらして楽しいの? もっと静葉が表に出てきてくれないと、いつまでたっても神社なんて――」
静葉「言い過ぎでしょ! コント入るために私の心をえぐらないで! 心が泣いてる!」
穣子「じゃあ、やってくれる?」
静葉「しょうがないわね……」

穣子「やーいやーい!」
静葉「顔うざっ!? え、もうこれ始まったの?」
穣子「お姉ちゃんのヴああああかあああ!」
静葉「待ちなさい! それはただの暴言でしょうが! 私はあんた! あんたは村の女の子! 村の女の子が豊穣の神にそんな暴言吐いたら、村八分に合うよ! 彼女の輝かしい未来を奪わないであげて」
穣子「やーいやーい!」
静葉「またその顔からやるのね」
穣子「ぷーくすくす、お姉ちゃん、なんで頭にカニつけてんの? 馬鹿なの?」
静葉「……これは紅葉よ、お嬢ちゃん」
穣子「山でカニつけたら目立つと思ったの? ねえ?」
静葉「だから紅葉だっつってんでしょうが。カニに見せてるつもりないから。あと、お嬢ちゃん、ため口やめようか。私、一応神様なの」
穣子「じゃあ、一応神様ー、ヤマガニのおいしい食べ方教えてくれません? 山で採れるカニってエビのしっぽを薄くしたみたいな味しかしなくないですか? 私あれあんまり好きになれないんですよねー! 一応神様ならあんなのでも超絶美味にする方法わかるんでしょ? 頭にカニつけてるぐらいだから! ねえねえ?」
静葉「も、み、じ!! ……ってか、待ちなさい! なんであんた、本体の私をディスってるの? あんたがやってる女の子は、私が演じてるあんたをディスるべきでしょうが」
穣子「静葉は静葉でしょ?」
静葉「哲学じゃないの! あんたがやれっつったんでしょうが! 私はあんた! あんたは女の子! ちゃんとやれ!」
穣子「やーいやーい!」
静葉「はいはいうざいうざい」
穣子「一応神様はどうして頭にカニ――」
静葉「一応神様って繋げてひとつの名前みたいに言うな! 一応、神様、だから! 副詞と名詞! あ、いや、一応って最初につけて説明した私が悪いのかもしれないけど! それよりも、また私の紅葉いじろうとしたでしょ!? 私はあんた! たったいま言ったばかりでしょうが!」
穣子「静葉が『一応神様』拾い忘れてたから」
静葉「そういうこと言うな! 自然にリカバリーできたんだから、自然に流してよ!」
穣子「やーいやーい!」
静葉「はい自然にうざいうざい」
穣子「お姉ちゃんのヴああああかあああ!」
静葉「それ最初にやったやつ! なんでいまかぶせたの!?」
穣子「やーいやーい!」
静葉「待ちなさい!」
穣子「はい?」
静葉「その『やーいやーい!』ってやつ、おかしくないでしょうか?」
穣子「と、言いますと?」
静葉「女の子が近づいてきて、『静葉様きれいですよね』って褒めたんですよね? だったら正確にやりなさいよ」
穣子「え、そこいらないでしょ。余分な部分を端折っただけですよ」
静葉「端折っただけって!? 『静葉様きれいですよね』『あたしも見習いたいです!』『やーいやーい!』って、同じ子のセリフとしてつながらないでしょ! その子の情緒どうなってるのよ!? 秒で人格変わりすぎでしょ」
穣子「いまの一人芝居、ちょっとおもしろかった。特に『やーいやーい!』の顔芸。私より完成度高いじゃん! もっかいやって、はい、静葉」
静葉「は? え? やんないですよ! そうじゃなくて、あんたが言いくるめる方法知りたいっていうから付き合ってあげてるの。ちゃんと正確に――」
穣子「静葉」
静葉「だから顔芸なんてやんないですって! 『静葉様きれいですよね』から、ちゃんと正確にやり直して――」
穣子「静葉」
静葉「だから嫌ですって。勝手にアドリブで流れ変えないで――」
穣子「静葉! ノリ!」
静葉「ぐぬ……」
穣子「しっずーは! しっずーは!」
静葉「お客さんにアンコール扇動するのやめなさい! 手拍子やめろ! わかった! わかったからやめなさい! やりますよ。ただし、やるなら私に女の子役やらせなさい。私の方が、あんたのダッサいポイント的確についてあげられるから。穣子は穣子役で、そうやって指摘された部分について言い訳する練習しなさい」
穣子「ダッサい言うな。なんか微妙に趣旨変わってるけど……、それでいきましょう」
静葉「やーいやーい!!」
穣子「よ! クオリティ高い」
静葉「やーいやーい!!」
穣子「……」
静葉「やーいやーい!!」
穣子「たしかにウザ顔でじろじろ見られるのは良い気しませんね」
静葉「やーいやーい!!」
穣子「……静葉? そろそろなんか言おうか」
静葉「はあ? 静葉あ? 私村娘なんですけどー? 穣子様、その頭、大丈夫ですかあ?」
穣子「ちょっ、すっごいウザい……。てか、それ普通に暴言じゃん。暴言のボケはさすがにかぶせすぎ――」
静葉「はあ? 頭にのっけたブドウのこと言ったんですけどー? なんで暴言だと思ったんですかー? あ、穣子様、自分でそのブドウいけると思ってるから、ブドウのこと言われてるって気づかなかったんですね? マジそれダサいっすよ? あ、自分でわかってたらやんないか」
穣子「これは非常食よ!」
静葉「ぎゃはは、それボケ? 全然面白くないんですけどー。え、マジ? まさか、ボケのために、ブドウなんか頭のせてるんですか? うはー、絶対芸人だけはなりたくねー」
穣子「ちょちょ、静葉! バランス気をつけて! ウザいキャラ強すぎない? お客さん引いちゃう」
静葉「焼き芋の香水とか、不思議ちゃんキャラでも目指してるんですかあ? ブドウとか芋とか、ツッコミ待ちもいいところっすよ? 合コンの自己紹介で掴みに使ったらもう賞味期限切れる程度のネタじゃないっすか」
穣子「静葉、いったんやめよ。なんかギアが入ってる」
静葉「食べ物で釣ったら、そりゃ一時的には人気がでますよ! 人間の生理的な反応利用してるんだからね! 生焼き芋の香りにつられて貧乏巫女と馬鹿な男が寄ってくる」
穣子「ちょっと、静葉! いじるところ間違えないで!」
静葉「でも賞味期限近いからすぐ捨てられる!」
穣子「静葉!」
静葉「持続性がないんですよ持続性が! そりゃコミュ力高けりゃ知り合いはいっぱいできるでしょうよ。でも一生付き合える友達なんて、穣子、できたことないでしょ。秋の果物と一緒ですよ! 柿の盛り合わせを夏に出してみなさいな。いま旬じゃない、って見向きもされない! そのくせ秋になると、大売り出し! 人気者! 冬になると忘却の彼方へ! 穣子はね、秋の収穫の時期になると、毎年思い出したように呼ばれますけどね、だいたい年中忘れられてるんですよ。みなさんが穣子の存在を覚えていてくれる期間、365日のうちいったい何日ですか? 何パーセントですか? 『本編に出てくるオリキャラ』とか一時期言われてましたけどね、あれだってしっかり的を射て――」
穣子「秋符『秋の空と乙女の心』」
静葉「ぐはっ」
穣子「……さ、さすがに言い過ぎ! 心が泣いてる! しかも後半、静葉、素で私の悪口言ってたじゃん! 『本編に出てくるオリキャラ』は触れちゃだめでしょ!」
静葉「……げほ、た、たしかに『本編に出てくるオリキャラ』は、私の黒歴史でもあるからね」
穣子「でも、静葉のおかげではっきりしたわ」
静葉「なにが」
穣子「人の服にダメ出ししてくるような子は、鉄拳制裁すればいい」
静葉「んなわけあるか! いい加減にして」
穣子「どうもありがとうございました」





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オータムリーブスの活躍はこちらから→第8回東方M-1ぐらんぷり


オータムリーブス ある秋の日の営業先にて

※当記事は、『東方M-1ぐらんぷり』の二次創作(『東方Project』『M-1グランプリ』の三次創作)作品です。


オータムリーブス


穣子「秋、終わるの早すぎませんか?」
静葉「いきなりなんですか」
穣子「オータムリーブスです。よろしくお願いします」
静葉「あ、はい、お願いします」
穣子「最近めっきり寒くなってきまして」
静葉「はいはい」
穣子「切実に思うことがある」
静葉「はいなんでしょう」
穣子「レティ・ホワイトロック、しね」
静葉「穣子!」
穣子「というわけで、今日はレティ・ホワイトロックを効果的に殺害する方法について考えたいわけです」
静葉「やめなさい。そのネタはいろんな人に怒られます」
穣子「レティを殺したい。オータムリーブスです。よろしくお願いします」
静葉「改めてコンビ名紹介しないで。私まで一緒に怒られる。しかも、その言い回しはアウトです。さらにいろんな人に怒られます」
穣子「レティ・ホワイトロックといえば――」
静葉「まだレティの話引っ張るの?」
穣子「レティを殺したいオータムリーブスですからね」
静葉「そのコンビ名はお願いだから引っ張らないで。殺したいとか、殺害する方法考えるとか、秋の稔りを象徴する豊穣の神にふさわしくないですよ。むしろそういう陰鬱な話は秋の寂寥感を象徴する私の領分でしょう」
穣子「しかし冬は我々の敵ですよ」
静葉「たしかに敵ではある。でもね、穣子。昨日の敵は今日の友とも言うでしょう。弱い妖怪者同士、仲良くできないものかしら」
穣子「私たち神ですよ? 神が妖怪に歩み寄るんですか?」
静葉「歩み寄りましょうよ。神なんだから。寛大な慈悲の心を持って」
穣子「そうですね、神ですね」
静葉「そうそう我々は神なんです」
穣子「神社もないくせに」
静葉「ああ?」
穣子「……しかしですね、せっかくレティについて調べてきたので、ちょっと聞いてもらってもいいですか?」
静葉「それって、レティ殺害計画を立てるために集めた情報?」
穣子「そうですよ」
静葉「そんな情報、こんなステキな舞台で披露するのはふさわしくないでしょう?」
穣子「ステキな舞台って、ハロウィンの売れ残りセールの客寄せじゃん」
静葉「穣子。他は何やってもいいけど、スポンサーいじるのだけはやめなさい」
穣子「神でもか」
静葉「神でもよ」
穣子「神社もないくせ――」
静葉「ああ?」
穣子「……それではですね。殺すために集めた情報だったんだけど、仲良くなるための情報に転用できないか、静葉にチェックしてもらうっていうのはどう?」
静葉「なるほどね。そういうことなら協力しましょう」

穣子「まず暗殺に必要な名前」
静葉「仲良くなるためのチェック! たったいま言ったばかりなんですがね」
穣子「レティ・ホワイトロック。……という偽名で活動されています、本名は、白岩和代」
静葉「偽名じゃないよ。生協の人ではない。白岩はまだわかるけど、和代はどこ経由でやってきたんでしょうかね。別にあの人、死神のノートに警戒してませんから」
穣子「主にレジ担当」
静葉「生協に寄せないで」
穣子「経理も少々」
静葉「だから寄せるなと」
穣子「日商簿記の三級を」
静葉「まあまあ……三級ね」
穣子「七浪して挫折したそうです」
静葉「経理やめろ! 年末調整で税理士が吐血するよ」
穣子「黒幕を自称していますが」
静葉「はい」
穣子「実は違う」
静葉「それは周知の事実」
穣子「また『寒気を操る程度の能力』を持っているため、彼女の漫才はよくすべる」
静葉「その寒気じゃない」
穣子「M-1は四年連続一回戦敗退」
静葉「ちゃんと準決勝まで来てる! 敗者復活で戦ったじゃん!」
穣子「二つ名」
静葉「はいはい二つ名」
穣子「『冬の忘れ物』」
静葉「まあまあ。大層な二つ名ですけれどもね」
穣子「持って帰れ」
静葉「誰に言ってるの!?」
穣子「チェックリストを作れ」
静葉「だから誰に言ってるの」
穣子「小学校でちゃんと教育すべきです。忘れ物をしたら死刑であると」
静葉「死刑!? それルーミア、チルノ、八咫烏、キョンシーあたりは毎秒死ぬことになりますよ。重すぎですよ」
穣子「重いといえば、彼女がよくファンからいじられてる――」
静葉「まあちょっと女の子にとっては可哀想な言われようですが」
穣子「太い」
静葉「違う! それは言われたらガチで傷つくやつですよ。端的に言わないで、もっとこう文字数を多くして、ぼかして」
穣子「ふとぶとしい」
静葉「重ねたらだめ! ひどくなってる! ふとましい、ね! ふとましい! レティ・ホワイトロックは、ふとましい!」
穣子「……」
静葉「ちょっと!? なに、引いた顔してるの!? 私が悪口を連呼してる、みたいな空気作るのやめなさい! 黙らないで。しゃべりなさい。ボケでしょ? 早く次にいきなさい。穣子。穣子! 穣子!!」
穣子「……と、まあ、さんざんファンからいじられている和代さんですが」
静葉「和代じゃない! それはレジの人」
穣子「ふとましいって、みなさん、何のことかご存知ですか? 別に、彼女がクソデブ野郎だって意味じゃないですからね」
静葉「クソとか言わない。野郎も違う」
穣子「当たり判定が広いって意味ですよ」
静葉「そうそう当たり判定ね」
穣子「白玉楼の庭師と一緒ですよ」
静葉「魂魄妖夢。意外にもそうなんですね」
穣子「だからレティがふとましいって言っている人は、庭師に対してもふとましいって思っているってことですよね」
静葉「まあまあ、ね……」
穣子「みなさん、おかしいと思いませんか、あの二人のふとましさ。レティの体格と庭師の体格、比べてみてくださいよ。特に上半身」
静葉「穣子、それ以上はやめましょうか」
穣子「レティはそこそこのボリュームであのふとましさ」
静葉「穣子」
穣子「庭師は明らかなまな板にもかかわらず――」
静葉「穣子! 五面ボスいじるのはさすがにやめよう。レティまでならぎりぎりセーフだけど、白玉楼いじりはさすがにまずい。あの人、斬れぬものなど、あんまりないんですよ?」
穣子「我々は神ぞ!」
静葉「神ぞ!?」
穣子「五面ボスとはいえど、たかが半霊ぞ。神の前には、ひれ伏すべきだぞよ」
静葉「語尾いきなり変えても神々しさは増しませんよ! 神といっても、我々は弱い神ですよ。そこは分相応に。わきまえましょう」
穣子「わきまえよと申すか」
静葉「申すよ」
穣子「そんなだから神社が持てないんですよ」
静葉「ああ?」
穣子「……」
静葉「……」
穣子「静葉、いったんいい? 怒らず聞いて。私たちが神社が持てないのはどうしてだと思う?」
静葉「しらねーよ」
穣子「口悪っ!? どっかスイッチはいっちゃったの!? 秋の美しさと寂寥感の象徴のイメージが崩れる」
静葉「ふつう9月10月11月って言ったら秋でしょうが。前倒しでこんな寒くなられたらこっちだって暗くなるわ」
穣子「暗くなるどころか闇が深くなってますね。えっと、神社が持てない理由は、簡単に言うと信仰がないからですよ」
静葉「ああ?」
穣子「怒らず聞いて!」
静葉「なんだてめ、ぶち殺すぞ」
穣子「大丈夫!? そのバランス、間違ってない?」
静葉「間違ってねーよ。続けろよコノヤロー」
穣子「なんだかツービ○ト感が出てる……。漫才ブームが幻想入りって悲しいかな。信仰がないのはなぜか。それは人目に触れる機会が少ないからですよ」
静葉「寒いと暗くなるつってんだろバカヤロー」
穣子「ツ○ビートに寄せてこないで。でも、まさにそうなんです。寒くなると暗くなって信仰を集めることができない。つまり、冬になると信仰が落ちる。それならば、冬が来なければいい」
静葉「ん? 冬が来なければいい?」
穣子「あ、戻った。そうそう、冬が来なければいい。それすなわち――」
静葉・穣子「レティがしねばいい」
静葉「なるほどね。穣子、頭いいじゃない。それで、レティを効果的に殺害する方法を考えたいってフリをやってたわけね」
穣子「そうそう」
静葉「乗った! 乗りましょう! 我々で、いまここで、レティを効果的に殺害する方法を考えましょう」
穣子「でもね。ひとつ問題が。いま言ってて気づいたんだけど」
静葉「なんでしょう」
穣子「レティは寒気を操るだけだから、たとえレティがしんだとしても、冬そのものはやってくる。四季の移り変わりを本気で止めるなら、境界を操る系の能力持った、八雲紫とか四季映姫クラスを倒さないと無理」
静葉「なにそれ。いままでの話なんだったの。いい加減にして」
穣子「どうもありがとうございました」





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